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('A`)はただの童貞のようです 5話

――童貞の喪失。
それは存在の変化ではなく存在の変質。

――故に、不可逆。
どんなに願おうとも、元の己に戻る事など罷り通らず。

――ただ、歪みに侵され、狂気を帯びた精神が、戻る事を願う訳が無く。
それが幸か不幸かなど、誰にも分からぬ理であるが。



第五話『色欲の代償』
 



(#゚_ゝ゚)「「――――ルック ア バストッ!バレェェェェェェッ!」」(゚<_゚#)

――叫びと共に、兄弟が前方、ニダーへと向けて、高く、跳躍。
ニダーの全身が撓み、直後、兄弟を迎撃せんと、跳ねる。

<ヽ゚∀゚>「ヒィィィィィァァァァァァッ!」

大きく引かれたニダーの右手、その先端は順手に握られたナイフの切っ先。
それが軌跡を残しながら、我武者羅に振り回される。

( ゚_ゝ゚)「弟者ッ!」

(゚<_゚ ) 「応ッ!」

ナイフの圏内に入る寸前、二人は互いの靴裏を踏み台に、跳躍の軌道を横下方へと変更。
着地後、僅かに遅れて着地するニダーを挟撃せんと疾走。

対応の遅れがそのまま命取りになるであろう連携。
しかし、ニダーの動きに躊躇いは無い。

<ヽ゚∀゚>「ィッ!」

短い呼気と共に、ニダーが弟者へと向けて駆ける。
そして弟者の顔面へと向けて突き出されるは、加速の上乗せされたナイフ。

しかし、弟者の眼前にて円を描く左手刀。
それがナイフの側面を払い、軌道を逸らす。

身体の流れのままに、尻に添えられた弟者の右拳が弧を描く。
その拳が狙うは、ニダーの左側頭部。
だが――

<ヽ゚Д゚>「イ゙ァァァァッ!」

――その時既に、振り下ろされたニダーの頭部は、弟者の拳の軌道より内。
そして、汚濁を撒き散らし、糸を引きながら大きく開かれる口。

その先には左へと傾き、がら空きとなった弟者の首。
弟者が咄嗟に身を引こうとするも、既に腕を振り始めていた為に――

――否。それだけではない。
それだけなら、まだ対応できていた。

ニダーの反応速度が明らかに上昇していた事。
それが弟者の予想を上回り、回避を遅らせた。

(゚<_゚ )「……ッ」

弟者の顔に浮かぶは、己が失念していた事に対する自責。

――素人童貞は、色欲の代償として狂気に侵され、その果てに自壊する。
だが、侵食の度合いと比例し、自壊の瞬間まで身体能力が向上し続けるのだ。
弟者は、それを完全に失念していた。

<ヽ゚Д゚>「ア゙ァァァァァァァァッ!」

靴裏をニダーの腹に当てる暇など無い。
今の、後ろに引いた体勢から繰り出せる膝や頭突きでは、余りに威力が足りない。

この状況ではニダーを止める事など不可能。
しかし、弟者の目に絶望の色は無く――

(゚<_゚ )「……ベストタイミングだな」

(#゚_ゝ゚)「よいっしょぉぉぉぉッ!」

その眼に映るは、己の右側方よりニダーを蹴り飛ばさんとする、兄者の姿。
兄者の左爪先が弟者の首筋を掠め、ニダーの眉間にめり込んだ後、吹き飛ばす。

その時――僅かな悪臭が弟者の鼻を衝いた。
発生源は、つい先程通過したスニーカ。

(゚<_゚#)「兄者……踏んだか?」

(;゚_ゝ゚)「…………着地の瞬間に、な……」

(゚<_゚#)「Fuck you……ぶちころすぞ」

(;゚_ゝ゚)「しかしな弟者……暗がりのしげるは、流石に気付けんよ」

危機を脱する為とは云え、しげるのかほりを至近距離で喰らわされたのだ。
弟者の怒りは尤もである。

が――



――忘れてはいけない。

闇の深淵に潜むしげるを知覚できる者など、存在しない。

その身に触れ、侵されてしまった者は、運が悪かったと諦める以外に、道は無いのだ。



(゚<_゚#)「……次で決めよう。兆候が見え始めた」

(;゚_ゝ゚)「……う、うむ。段階が変わってしまっては面倒だしな」

――言葉と共に踏み込まれるは、並び立つ二人の外の足。
二人の体勢は、最初の構えとは逆に、互いと向き合う構え。
そして――

(#゚_ゝ゚)「「サスガ・ザ――――」」(゚<_゚#)

――二人の声、そして挙動が完全に重なる。
双子故に、元は壱なる存在が二つに分かたれた存在だからこその、存在の共鳴。

二人の尻に添えられた手が掲げられ、双掌が並ぶ。
その体躯にどれ程の力が込められているのか、全身から聞こえるは軋み。
直後――

(#゚_ゝ゚)「「ルック!ア!ロット!オブ!ショォォォォォォツ!」」(゚<_゚#)

――対なる身を壱なる弾丸と化しての疾駆。纏うは巻き込む物全てを破壊する暴風。
それと相対して尚、ニダーは裂けた口の端から血泡を撒き散らしながら牙を剥く。

<#ヽ゚皿゚>「ギィィィィィィィィィィッ!」

その眼には狂気と怨嗟。口から漏れるは、人ならざる、怪物と呼ぶべき存在の咆哮。
凶刃と数多のリングを煌かせ、その身が、地を駆けた。

(#゚_ゝ゚)「「アァァァァァァァンドッ!」」(゚<_゚#)

<#ヽ゚Д゚>「イィィィィィィィィィィアァァァァァァァッ!」

月下に響く三者の咆哮。
そして、ニダーの凶刃が届く寸前――

(#゚_ゝ゚)「「パイ!オブ!ザ!ディィィィィィィィィッ!」」(゚<_゚#)

<#ヽ゚Д゚>「アァァァァァッア゙ッ……」

アスファルトを砕かんばかりの震脚と共に放たれた二人の掌。
それがニダーの胸部を捉え、咆哮を断絶。
瞬間――

(  _ゝ )「……」

( <_  )「……」

<ヽ Д >「……」

――兄者と弟者、二人の一撃を受けたニダー、そして、暴風。
全てが、完全に静止。

其れは、ほんの僅かな時間。
だが、其れは本当に時間が止まった。と、当人達に感じさせる一瞬。

(  _ゝ )「……感じたか?」

( <_  ) 「……コイツがDカップの感触だ」

――再び時を動かすは二人の呟き。
共に巻き起こるは、ニダーのみを巻き込んだ、先程より更に強烈な凶風。

体内にて響く重低音と共に、ニダーの身体は吹き飛ばされ、転がり、捩れ、跳ね上がる。
それはやがて、兄弟の場所より十数メートル先の電柱にぶつかり、小さな呻きと共に静止した。


~~~~


( ´_ゝ`) 「……ふむ。毎度の事ながら見事な手際だな」

――感嘆を含んだ呟きを漏らす兄者の眼前。
そこでは、十数名の手によって戦闘の後処理が執り行われていた。

ニダーの姿は既にここには無い。
眼前の人々とは別の者の手により、幾重にも拘束された後、どこかへと連行された。

無力化した素人童貞が、何処へ連れて行かれたのか?
血痕を消している者が、何処からやって来たのか?
歪んだガードレールを新品と取り替える彼らが、何処に所属しているのか?

そんな疑問が兄者の口から漏れる事は無い。
兄者にとって眼前の光景は、疑問を覚えなくなる程に見慣れた光景なのだろう。

(´<_` )「兄者、それより先に言う事があるのではないか?」

( ´_ゝ`)「流石だよな、俺等。か?」

平静を装いながらも、口調の端々から怒りを窺わせる弟者の言葉。
その言葉に、兄者は飄々とした態度と言葉を返す。

( <_ #)「……ほう」

――空気が軋む。
膨れ上がる怒気が、大気を震わす。

(;´_ゝ`)「あれ……」

そこでようやく、弟者の逆鱗に触れた、と気付いたのだろう。
兄者の頬に、冷や汗が跡を残す。

(´<_`#)「……ちょっと靴を脱げ。しげるのかほりを零距離で体感させてやる」

(;´_ゝ`)「……ごめんなさい。わざとじゃないんです」

弟者から逃げる様に、兄者が一歩後退し、それを追う様に、弟者が一歩前進。
ゆっくりとした鬼ごっこにも見える二人の動き。それを止める者などこの場にいない。

作業者達はそれを一瞥した後、呆れたような溜息と共に作業に戻る。
彼らにとってコレはいつもの事なのだ。

何かをやらかし、弟に追われる兄。
何をやらかしたかは違えど、毎度の事なのだ。

そして、それを止めるのもいつも同じ――

(;´_ゝ`)「だからさ、ほら……」

(´<_`#)「悪いと思っているなら何故最初に……」

(;´_ゝ`) 「「ぐえっ」」(´<_`;)

――呻きと共に、兄弟の身体が浮き上がる。
二人が猫の様に奥襟を掴まれ、持ち上げられたと気付いたのは、その直後。

( ∵)「……」

二人を持ち上げたのは、三つ穴の開いた布袋で頭部を完全に覆った、年齢不詳の男。
薄茶のロングコートに覆われた身体は、兄弟より頭二つ分ほど高く、二周りほど分厚い。

(;´_ゝ`)「あの……ビコーズさん?」

(´<_`;)「毎度の事ながら……この状態、結構苦しいんですけど……」
 
( ∵)「……」

二人の言葉に、ビコーズと呼ばれた男は小さく顔を振る。
そして、軽く腕を寄せ、二人の頬が張り付くほどに近づけた。

(;´_ゝ`)「スイマセン!スイマセン!もう喧嘩なんてしません!」

(´<_`;)「自重しますから、ホント勘弁してください」

( ∵)「……」

納得したのか、ビコーズの顔が小さく頷く。
直後、唐突にその手が解放され、兄弟の靴裏がアスファルトに触れた。

(;´_ゝ`)「……毎度の事とは言え、首は流石に辛いな」

(´<_`;)「うむ……毎度の事ながら、至近距離で嗅ぐ兄者の息が辛い……」

( ∵)「……」

ビコーズは兄弟の言葉に何の反応も示さない。
咳き込みながら言葉を漏らす二人を無視したまま、コートの左内ポケットをまさぐり始め、

(*´_ゝ`)「む、その動きはもしや」

(´<_`*)「流れ的に、いつものアレですね」

それと同時に、二人の目が輝き出した。

――兄弟の、童貞の居場所を守る、という使命感。
それに嘘偽りはない。

しかし、それだけでは危険を伴う、身を張った戦闘行為など行えはしない。
それだけならば、自分がやらずとも、他の誰かがやってくれる筈。と二人は考えただろう。

故に、成功報酬の存在は大きい。
金は確かに魅力的であるが、それだけではない。

自分の行いが正しいと認められる喜びも、共に得る事ができるのだ。
故に、二人の目は輝き、ビコーズを見つめる。

(*\_ゝ\)「まだかなー、まだかなー」

(\<_\*) 「はしたないぞ兄者」

しかし――

(;∵)「……」

一瞬、ビコーズの右手の動きが止まり、顔を包む袋が、微かに揺らぐ。
もし素顔を露わにしていたならば、その顔は引き攣り、冷や汗に塗れているだろう。
兄弟にそう思わせる程に、ビコーズの動揺は明らかだった。

(;´_ゝ`)「ビコーズさん、もしかして……」

(´<_`;) 「……忘れたんですか?」

(;∵)「……」

二人の言葉を否定する様にビコーズの首が横に振られ、右手の動きが慌しくなる。
右手だけではない、左手も全身のポケットというポケットをまさぐり始めた。


――そして数分後。


(((;∵)))「……」

豹柄のビキニパンツ、そして布袋のみの姿となったビコーズ。
寒さに震える彼が手にしているのは、尻ポケットより発見された一つの封筒。

(*´_ゝ`)「お手当てヒャッホウ!」

(´<_`*) 「兄者、コレでついに超FMVが買えるな」

それを受け取った二人の顔は、まさに喜色満面。
人は理想だけでは生きていけない、そう言わんばかりの表情だった。


――二人は知らない。


その頃、バーボンハウスにて、

(*'A`)「ショボンさん、ドンフリをボトルで」

(´・ω・`)「よし来た」

(;^ω^)「あれ、それって兄者さんが悲鳴上げてた奴じゃ……」

(*'A`)「大丈夫大丈夫。ほら、お前も飲むか?」

(;^ω^)「え、えと……」

(*'A`)「そうか……ああ、やべぇなぁ、うめぇなぁ……たまらんっ、たまらーん!」

( ^ω^)「……ショボンさん」

(´・ω・`)「なんだい?」

(*^ω^)「……ボクもドンフリボトルでお願いしますお」

(´・ω・`)「はいよー」

三人の悪魔によって、その報酬が溶け掛けている事を。


バーボンハウスに兄弟の悲鳴が響くのは、それより十数分後の事だった。


第五話『副題:サボりの代償』糸冬


~~良い子の必殺技講座第五回~~

川 ゚ -゚)「早速第五回。解説中の私が全裸に靴下というのは、どうでもいい裏設定だ」


川 ゚ -゚)「まずは初っ端の『サスガ・ザ・ルック ア バストバレー』」

川 ゚ -゚)「胸の谷間を上から見れたら最高じゃね?という兄弟の想いの結晶だ」

川 ゚ -゚)b「跳躍力が急上昇!」

川 ゚ -゚)「力士の乳でも見てろ!この視姦魔どもめ!」

川 ゚ -゚)「次は『サスガ・ザ・ルック ア ロット オブ ショーツ』」

川 ゚ -゚)「a lot。つまり、一度に沢山の女性用下着が見たいという願望だ」

川 ゚ -゚)b「ルック ア ショーツの強化版で、速度とか風とかヤバイ!マジヤバイ!」

川 ゚ -゚)「そして、そこから繰り出されたのが『パイ オブ ザ ディー』」

川 ゚ -゚)「男性諸君なら一度は聞いた事があるだろう」

川 ゚ -゚)「『時速80kmで走行する車から手を出した時に感じる風、その感触は乳に似ている』と」

川 ゚ -゚)b「そんな一撃だ!カップ=威力らしいぞ!」

川 ゚ -゚)「貧乳を馬鹿にするな!貧乳はステータスだ!」

川 ゚ -゚)b「Aカップの私が言うんだから間違いない!」


川 ゚ -゚)ノシ「という訳で、次回もSTAND UP TO THE VICTORY!」

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コテ酉無しです。
でも一話の最後見たらすぐ分かる仕様です。

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