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('A`)はただの童貞のようです 9話

――人は笑う。心許せる者と共に在る時に。
深い意図など無く、思うより先に、自然と、笑う。

『おっおっ、ツンデレ乙ですおwww』

――人は、嘲笑う。己の歪んだ衝動を言葉にしながら。
その笑みが誰に向けられたものなのか、誰も、知る由は無い。

『……ただの人間じゃ、相手として物足りねえ。それだけだ』

――人は、わらう。
人であるが故に――


第九話『Smile』
第九話乃―前―『Cry After Smile』

( ゚ω゚)「……スタンダッスタンダッスタンダッスタンダッスタンダッスタンダッスタンダッ……」

(;´_ゝ`)「な、内藤!起きれ!起きないとホッペにちゅっちゅすんぞ!」

(´<_`;)「こ、この場合は110番か?」

(;'A`)「いや、この場合はVIPで相談だろ!」

(;^ω^)「……」

――目覚めかけた瞬間、意識が弾き飛ばされた事は覚えている。
その後、気付けばこの状態になっていた。

ボクの視界では三人が慌てふためき、ボクの体と思われる肉体が白目を剥いて転がっている。
コレが、幽体離脱と云う状態なのだろうか。

(;^ω^)「……おぅふ」

何気なしに視線を下ろして、ボクは思わず奇声を漏らす。
ボクは、全裸だった。

それだけじゃない。外見年齢相応と云うべきソレ。
魂っぽいものな状態とはいえ、余りに小さなソレを野外で見てしまった。
言葉にできないくらいに絶望っぽいものを体感してしまった。

(;´_ゝ`)「どどどどうしようか?」

(´<_`;)「定番と言えば心臓マッサージと……」

(;'A`)「人工呼吸……か……」

(;^ω^)「ちょ!?待ってくれおぉぉぉぉぉ!」

ボクの言葉が届く筈がない。
だが、叫ばずにはいられない。

せめてセカンドキスならば、と心から思った。
だが、コイツはファーストキスだ。

もしかすると、お父さんやお母さんが赤ん坊の頃にしたかもしれない。
だが、少しばかり待って欲しい。

父母とのキスは自我の芽生える前だろう。
そんな記憶に残らないキスはファーストキスとは認めない。

ファーストキスはやはり、好きな人としてなんぼの世界ではないだろうか。
だから、お願いだから待ってください。

(;'A`)「じゃ、じゃあ、誰が……ちゅ、ちゅーするんだ?」

(;´_ゝ`)「ちゅーというな!コイツはあくまで人命救助であってだな……」

(´<_`;)「な、ならば兄者、是非とも命を救う尊さと云う奴を見せて……」

(;´_ゝ`)「いや待て、俺ってコイツと職場同じだぜ?明日から職場行けなくなるっつーの!」

(;'A`)「じゃあ、お、弟者頑張れ!俺はスレ立ててくる!」

(´<_`;)「いや時に落ち着け二人とも。この場合公平にジャンケンというのはどうだろうか?」

(;゚ω゚)「ストーップ!お願いだからぁぁぁぁぁっ!」

届かないと知りながらも叫び続ける。
だが、無情にも三人は既に拳を硬く握り、腰に溜めている。

無駄、なのだ。
もう、手遅れなのだ。

言葉は届かない。
誰か一人でも羽交い絞めにしようとしても、ボクの身体は皆の身体をすり抜ける。

(*´_ゝ`)「ひゃっほぉぉぉぉぉい!俺は今日も生きているぅぅぅぅぅっ!」

(´<_`;)「……頑張ってくれ、ドクオ」

(; A )「ぐぅぅ……分かったよ……」

ボクがこの状況に陥った言の責任を感じているのか、ドクオさんが諦めたような表情を浮かべる。
そして、まるで漫画の蛸の様に、唇をボクの顔へと突き出し、徐々に近づける。

(;゚ω゚)「堪忍やぁぁぁぁっ!後生やから!後生やから堪忍しておくれやすぅぅぅぅっ!」

唇は諦める。だから、少しばかり待って欲しい。
お願いだから、白目剥いてめっさ不細工になったボクの顔を幾許か修正させて欲しい。

(;゚ω゚)「うわぁぁぁぁぁぁっ!ちゅっちゅしちゃらめぇぇぇぇっ!」

無駄、と分かっていながら、自分の身体へと向けて大きく飛び立つ。
ボクはこの瞬間、鋼の翼と心臓を持つ、機械の化鳥の速度を超えた。
が――

(;゚ω゚)「うわっだばばばばばばばばばっ!」

直前、ボクは見事にすっ転んだ。
魂だけの状態なのに。

何故、と云う疑問が頭を巡る。
だが、その疑問はすぐに解ける。

J( 'ー`)し 「フハハハハ!こんなに面白いショー、誰にも邪魔はさせないよ!」

腰に手を当て、高らかにそう叫んだ女性。
彼女の足はボクのすっ転んだ場所に伸ばされていた。

(;゚ω゚)「ちょ、おまぁぁぁぁぁぁっ!」

J( 'ー`)し 「ちゅっちゅを阻止したければ私を倒す事だね!」

言葉と共に、唐突に現れた女性が構える。
腰を前に反らし、股関節に五指――否、手刀を添えた構え。

(;゚ω゚)「ぬぅ……お主、只者じゃないお!」

J( 'ー`)し 「……分かるかい?」

分からない筈が無い。
ボクでさえ分かる、鬼気迫る感覚。

コレが、気迫……否、鬼迫と云うものなのか、と実感。
気圧される間にも、ドクオさんの唇はボクの身体へと近づいて行く。

勝負を決めるならば初撃にて必殺。
二撃目を考えてはいけない。

長引けば、終ってしまう。
唇を、奪われてしまう。

ドクオさんの事が、嫌いな訳ではない。
だが。しかしだ。

初めてのキスは、記憶に残る物であって欲しい。
五感だけではなく、魂でも、感じたいのだ。

⊂二二( ゚ω゚)二⊃「……」

上身を前へと傾け、両腕を、鋭角な戦闘機の翼の如く伸ばし、左足を一歩踏み出す。
身体が自然と動いたとでも言うべきだろうか。本能に刻み込まれた構え。

J( 'ー`)し「構えだけは一丁前だね」

悠然と構える女性の身体から溢れる気質は威風堂々。
生まれながらにして、女帝と生きる星の元に生まれたとしか思えぬ王者の風格。

相対する距離は、およそ五メートル。
短い、と思う。

この距離は、互いにとって壱に満たぬ。
零に等しき距離――

⊂二二( ゚ω゚)二⊃「――行くおッ!」

J( 'ー`)し 「――――来なッ!」

――言葉の直後、撃が交錯。
だが、初撃は互いに空を切る。

⊂二(゚ω゚ )二二⊃「まだっ!」

反転し、更に、加速。だが、女性は振り返らない。
ボクはそんな事など気に掛けず、その背へと駆け――

J( 'ー`)し 「筋はいいんだけど――――喰らった事に気付けないようじゃ、まだまだだねぇ」

――言葉と共に、風を感じた。
風を感じたのは、普段ならば、もっと間接的に感じる場所。
首より下の、体毛の生えている部位。

(゚ω゚;)「なっ……」

毛が、全て剃り落とされていた。
薄く生えていた、20の時にようやく生えた、大人の証である陰毛ですら。

(;゚ω゚)「アンタ……何者だお?」

J( 'ー`)しb 「アタイはカーチャン。ビックマザーの名を冠する者さ」

(;゚ω゚)「カー……チャン?」

J( 'ー`)し 「それよりいいのかい?もう、ちゅっちゅ一秒前だよ?」

(;゚ω゚)「んああああああああああああああああああああっ!」

振り向いた時、既に遅く。
唇は、今まさに重ならんとしていた。

( ゚(  )「……」

(´<_` )「……兄者、何をしているんだ?」

( ´_ゝ`)「いや……どうせだから記念に一枚撮っておこうかと」

(´<_`;)「其れは流石に酷いと……」

(;゚ω゚)「ぬぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」

( ´_ゝ`)「ハイチーズ」

( ゚(  )b 'ー`)し b「「「「チーズ」」」」d(^ω^d(´<_` )

全ては遅すぎた。
唇は、重なってしまった。

ボクのファーストキスは、完璧に、奪われてしまった。
純潔は――目の前で、散ってしまったのだ。

( ;ω;)「ああ、ファーストチッスがぁ……」

夢だと、思いたい。全てを、忘れてしまいたい。
だが、事実は、事実なのだ。
起きてしまった事を、やり直す事など不可能なのだ。

J( 'ー`)し「さあて、そろそろ戻ったらどうだい?」

( ;ω;)「合わせる顔がありませんお……」

J( 'ー`)し「へぇ……それじゃ、これからどうするんだい?」

( ;ω;)「それは……」

答えは浮かばない。
これから、どうしよう。

戻らず、このままでいる訳には行かない。
かと言って、戻ったとして、どんな顔で三人と接すればいいのか分からない。

( ;ω;)「えっと、その……」

このままでいたならどうなるのだろうか。
身体は朽ち果てても、ボクはこのままなのだろうか。
ずっと、何十年何百年経った先まで

J(#'ー`)し「ええい、まどろっこしい!」

(; ω ); ;「カイラスギリィィィーッ!」

カーチャンに蹴られた。
そう気付いたのは、側頭部に衝撃を受けた瞬間より遥か後。
蹴り足が再び元の位置へと戻る直前だった。


~~~


――自分の肌が床に触れる感触。
鼻から吸い込んだ空気で肺の膨らむ感触。
唇に触れる何かの感触。

(;-ω-)「う、うぅ……」

(;-( ;)「お、起きたか?」

それらを知覚。それから十数秒の黙考。
その二つを経て、ようやくボクは自分の身体に戻れたのだと理解し、

(;゚ω゚)「なっぶっ……ぶるぁぁぁぁぁっ!」

(;'A`)「ぶ、ぶるぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

(;´_ゝ`)「ぶるぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

(´<_`;)「ぶるぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

叫んだ。人工呼吸されている事を完全に忘れていた。
それ即ち唇が触れ合っている事の失念也。
何人たりとも侵略する事の無かったボクの唇が侵略され、蹂躙されたのだ。

(;゚ω゚)「へへ、へんたーい!寝込みにチューとか許されるのは小学生までですよねー!」

(;'A`)「お、俺はロリコン気味だけど変態じゃないぞ!」

(´<_`;)「変態と言えば兄者しかおるまいよ」

(;´_ゝ`)「失礼な!俺は変態と云う名の紳士!ジェントルメンだ!」

胸を張って自分を紳士と言い張る兄者。
だが、慌てふためいて動揺している声色と仕草は、どう見ても紳士のそれじゃない。

(;゚ω゚)「そそそそんなモン紳士じゃありませんお!単なるエロい人ですお!」

(´<_` )「内藤君。そいつは違うぞ。兄者はエロい人ではなく、エロくてウザい馬鹿だ」

('A`)「そうそう、他人に迷惑をかける事火の如しってな!」

(;´_ゝ`)「いやもうさ、あつかいひどくね?」

( ^ω^)「いつもの事ですお」

いつのまにか、ボクは皆のペースに合わされて、笑っていた。
とても怖い思いをしたはずなのに。一度は皆を疑ったはずなのに。

それでも、話しているだけで笑ってしまっていた。
周りに沢山の人が倒れているのに。
薄暗い照明の、一人なら不安で堪らなくなりそうな駐車場の中にいるのに。

きっと、兄者さんに弟者さん、それに、ドクオさんと、いるからだろう。
だから、今この瞬間、ボクは笑えるのだろう。


~~~


(;^ω^)「……」

駐車場を出た時、日は、完全に沈んでいた。
視界に歩く人の姿は無く、その代わり、兄者さん達が倒したのであろう数多の人が転がっていた。

(;^ω^)「上でも思ったんですけど、この人達……このままでいいんですかお?」

('A`)「あー、お前ら、連絡入れたか?」

( ´_ゝ`)「それなら問題ない。そこら辺はしっかりしてるからな」

(´<_` )「……連絡を入れたのは俺な訳だが。兄者は指を咥えて見ていただけだろう」

弟者さんの言葉に、兄者さんが鼻をホジっていただけだと訂正を入れる。
だが、どちらかと言えばそちらの方が印象が悪いと思う。

(;^ω^)「正直そっちのほうが引きます……って、連絡って、病院とか警察ですかお?」

('A`)「……そういうもんだな。さて、飯でも食いに行こうぜ」

(;^ω^)「いや、でも、この人達が轢かれたりとかしたら……」

(´<_` )「……それもそうだな。一応歩道に並べとくか」

('A`)「だな。コレで死なれちゃ寝覚めが悪りぃし」

( ´_ゝ`)「えー、めんどくね?」

(´<_` )「なら、兄者一人で帰るか?」

(;´_ゝ`)「……分かったよ分かりましたよ。べ、別に一人で帰るのが寂しい訳じゃないんだからね!」

( ^ω^)「おっおっ、ツンデレ乙ですおwww」

――ボクは気付いていなかった。
いや、そんなフリをしていただけかもしれない。
今の自分の立ち位置が、現実と非現実の境目だと云う事に。

だからこそ、笑えたのかもしれない。
完全に、足を踏み入れていなかったから。

でも、其れはすぐに終わりを迎える。
砂上の楼閣が、波に浚われる様に。

第九話―前―『副題:薄膜一枚の境界』糸冬




第九話―後―『底の見えぬ裂け目』


――日が落ち、闇に包まれた街を、街灯とネオンが照らす。
だが、人の波は絶えてはいない。

家へと急ぐ者もいれば、酒場へと足を向ける者もいる。
ありふれた雑踏。その中に、一つだけ異なる存在があった。
  _
(;∩∀゚)「んぬぅ……」

ξ  ^o^ ξ「あーぺろぺろあーぺろぺろ」

只一人、頬を歪ませながら、気絶したブーム子を小脇に抱えたまま歩くジョルジュ。
誰も、その存在に興味を示さない。

誰一人として、その存在に眼を向ける事すら無い。
だからこその、異質であった。
  _
(;∩∀゚)「あー、マジきっちいわコレ……」

顔を青褪めさせ、苦痛の呻きを漏らしながらも、ジョルジュは歩みを止めない。
人の流れを見切り、開いた隙間へと器用に身を滑り込ませ、その身を前へと進める。

――ジョルジュがようやく一息吐けたのは、それより30分程後。
一目で安ホテルと分かる簡素な部屋に入るやいなや、ジョルジュはブーム子をベッドへと放り捨てた。

ξ  ^o^ ξ「ぎゃあああああああああああああああああ!」
  _
(;゚∀゚)「よっこらセェェェェェックス!」

そして自分もベッドの縁に身を預けると、大きく背を伸ばして深呼吸を一つ。
それだけで気分が楽になったのか、ジョルジュの顔色が戻る。
  _ ,
( ゚∀゚)「しっかし……連れて帰るべき、だったんかねぇ……」

そう呟きながら、ジョルジュは眉を顰める。
その言葉に、誰も言葉を返さない。

しかし、ジョルジュにとって、その言葉は自分に向けた疑問。
故に、言葉は只、脈絡も無く、紡がれる。
  _ ,
( ゚∀゚)「都市伝説か……どないすんべ……」

ξ  ^o^ ξ「としでんせつとはなんぞやですか?」
  _,
(;゚∀゚)「っうぇ!?おまっ、起きてたんかい!」

顔だけを後方に向けたジョルジュの視線の先には、半身を起こしたブームこ。
気だるげな眼差しが、ジョルジュを誘う様にその眼へと注がれる。
  _
( ゚∀゚)「内緒、っつーのは駄目か?」

ξ  ^o^ ξ「のんのんのん。かくすのはだめです」

四つ這いになり、ブームこがジョルジュへと身を近づける。
そして、両の腕をジョルジュの首へと緩く絡みつかせた。

ξ  ^o^ ξ「いちおうなかまなのですよ。ちょっとくらいよろしくってよ?」

言葉と共に、ブームこの長く伸ばされた爪が、ジョルジュの頬を軽く掻く。
ジョルジュはそれを遮ろうともせず、ただ、受け入れる。
  _
( ゚∀゚)「そんなに、知りたいか?」

ξ  ^o^ ξ「ええ。アイドルのじつねんれいいじょうに」

ジョルジュの耳に、熱い吐息が掛かる。
常人なれば、只それだけで思考を放棄するであろう淫蕩さと熱さ。
だが、ジョルジュは動じず、顔に掛かったブームこの髪を振り払う事すらせずに、口を開いた。
  _
ξ ゚∀゚)「都市伝説ってのはな……言うなれば、レアモンスターみたいなもんだ」

ξ  ^o^ ξ「まったくひけないLEですね。わかります」
  _
^ξ∀゚)「……まぁいい。で、俺らの上のお偉いさんがだ、ソイツを欲しがってたりする訳だ」

ξ  ^o^ ξ「……あなたはきょうみないんですか?」
  _
o^ξ゚)「俺はどうでもいいが……お前にとっちゃあ重要かもな」

ξ  ^o^ ξ「ほうほう。どんな、ですか?」
  _
^o^ξ)「金って言えば分かるだろ。お前も金の為に売女みてえな真似やって……って元々かwww」

ξ  ^o^ ξ「……」

みちり、と音を立て、ブームこの爪がジョルジュの頬に食い込んだ。
傷から一条の血液が流れ落ち、コートの襟を汚す。

ξ  ^o^ ξ「……馬鹿に、しているのですか?」

ブームこの声色が、変わった。
妖艶さは消え、代わりに昏さを帯びる。
  _
ξ ^o^ξ「としたら、どうする?俺を殺すか?」

ξ  ^o^ ξ「……いいえ。ですが、報いを受けてもらいます」

躊躇いなど微塵も無く、言葉と共にブームこの爪がジョルジュの眼球を突く。
長く伸ばされ、鋭く研がれた爪はジョルジュの瞼を突き破り、その眼球を穿たんとし――

ξ  ^o^ ξ「……」

――ブームこの顔を、汗が濡らす。
ジョルジュは動いてなどいなかった。

かわす素振りなど、微塵たりとも見せてはいなかった。
皮膚を突き破る感触は確かにあった筈なのに。

それなのに、抱いていた筈のジョルジュの姿は、その腕から消失していた。
  _
( ゚∀゚)―~~「どうした、嫌な夢でも見たか?」

声が聞こえたのは、部屋に据え置かれたテーブルの傍。
そこには、備え付けの椅子に座り、悠然と煙草を咥えたジョルジュの姿。

ξ ^o^ ξ「いつの間に……」
  _
( ゚∀゚)―~~「いつの間にって……俺は最初からここにいたぜ?」

ξ  ^o^ ξ「でも、確かにこの腕に……」
  _
( ゚∀゚)―~~「気のせいだろ気のせい」

煙草を咥えたまま笑い、ジョルジュがブーム子の眼前まで歩み寄る。
何が起きたのかを理解できぬまま、ブームこが身を竦ませる。
そして、ジョルジュが眼前にて屈みこんだ瞬間、

ξ  ^o^ ξ「あばばばばばばば」

ブームこは喉から搾り出すような悲鳴を上げた。
だが、ジョルジュはそれを気に模せず再び立ち上がる。
  _
( ゚∀゚)―~~「「……っと、コイツは返してもらうぜ」

ジョルジュがブーム子の膝下から拾い上げたのは、一冊のエロ本。
それを軽く叩いてコートの内へとしまい、半ばまで吸った煙草を灰皿に押し付け、捻る。
  _
( ゚∀゚)「一応言っとくけど、気持ちは分かるんだぜ。金ほど便利な物ってのは、そうそうねえし」

ブームこが、何故、と問うより先に、ジョルジュは言葉を続ける。
  _
( ゚∀゚)「金なんぞ俺には何の意味も持たねえ。紙屑と変わらねえ」

ξ  ^o^ ξ「お金はいらない。そういう事ですか?」
  _
( ゚∀゚)「……お前らみたいに贅沢はしない主義でな。最低限ありゃあいい」

ξ  ^o^ ξ「なら、何故ここにいるのです?」
  _
( ゚∀゚)「何故ってか……そうだな」

ジョルジュの脳裏に朧気に浮かぶは、今の己へと向かう始点。

それは、ずっと昔に生まれた一つの疑問。
とても単純な疑問。

それがハッキリと脳裏に浮かんだ時、ジョルジュは自分でも気付かぬ内に笑っていた。

――ジョルジュが手にしたのは二つの力。
一つは、童貞としての力。
もう一つは、童貞の業が生み出した一子相伝の技。

――若きジョルジュは思った。
『己の力はどれ程の物なのだろうか』と。

――疑問は膨らみ、やがては思考を侵す。
そして――ジョルジュは力以外の全てを捨てた。
  _
(  ∀ )「……ただの人間じゃ、相手として物足りねえ。それだけだ」

ジョルジュは笑う。
己の手綱など当に手放し、二度と握れぬと知りながら。

それでも、声を出さずに笑う。
衝動の僕となった己自身を嘲笑うように。


第九話―後―『副題:その裂け目に底は無く』糸冬



――ある者が言った。
人は、己が道化である事を知らぬと。
だからこそ、舞台にて笑みを浮かべたまま踊り続けるのだと。

――別の者が言った。
否、と。人は知っている。ただ眼を逸らし続けているだけなのだと。
気付いて尚、舞台で踊り続けるなど、心が耐え切れぬと知るが故に。

――どちらが真理なのかなど誰も知らず。
真理に至る事の意味など知らず。

――ただひたすら、人は滑稽に踊り続ける。
世界全てが舞台だと知らされぬままに

第九話『副題:道化は笑う事しか知らない』糸冬


~良い子の必殺技講座第九回~
川 ゚ -゚)「ワレ、一ヶ月開キ阻止スル事ニ成功セリ」

川 ゚ -゚)「今回は……必殺技出てないな」

川 ゚ -゚)「……」

ヽ川 ゚ -゚)ノ「明日誕生日イエーイ!」

ヽ川 ゚ -゚)ノ「VIPで色々書き始めたのが丁度二年前イエーイ!」

ヽ川 ゚ -゚)ノ「もう二十代前半って言い張れないぜトェェェェェェェイ!」

川#゚ -゚)「若人が憎い!若さをもてあます者達が憎い!」

川#゚ -゚)「みんな老ければいいのに!みんなおっさんになればいいのに!」

川#゚ -゚)「みんな魔法使いになればいいのにぃぃぃぃぃぃぃぃッ!キィィィィィッ!」

川 ゚ -゚)ノシ「という訳で、次回もSTAND UP TO THE VICTORY!」

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Author:ひちょりまちょめ
コテ酉無しです。
でも一話の最後見たらすぐ分かる仕様です。

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